Staring at the Wall – Norah Jones (ノラ・ジョーンズ)

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2024年2月 今月のこの逸曲(洋楽編) Part.3

  • リリース日:2024年2月22日

2月リリースの洋楽の新曲を聴く旅を続けて来たのですが、ピンとくるものがなかったのですが、どうしても初めに候補に挙げていたノラ・ジョーンズに巡りまわってたどり着いてしまいました。
なんか邦楽編で紹介した宇多田ヒカルの[何色でもない花]の時のようだ。
やはり歌の力を感じるな。
先月と同様、洋楽は選曲に悩み時間を費やしているのでこれが最後の逸曲です。

ということで、3曲目のノラ・ジョーンズの[Staring at the Wall]です。

1月下旬に[Running]がリリースされて、2月22日にはこの[Staring at the Wall]が配信されています。
この2曲は3月リリースのノラの9枚目ののオリジナル・アルバム[ヴィジョンズ(Visions)]に収録されます。

[Running]はゆったりとしたメロディですが、何かに迫られていような堂々巡りするような不思議な曲でした。

そしてリリースされて間もない新曲[Staring at the Wall]です。
[Running]に比べるとちょっとアップ・テンポでポップながらアットホームな雰囲気に仕上がっています。

Norah Jones – Staring at the Wall

この曲はPVがとても良いですね。
自宅にあるスタジオのようなところでリラックスした雰囲気の中での楽し気な演奏と歌、それとノラも時折ダンスをしながら楽曲制作をリラックスして楽しんでいる様子が感じられます。

この曲ではノラはピアノだけでなくギターも弾いていて、オープニングの渇いたドラムスの音に続き、少しだけぎこちなさそうだけどやたら心地よく刻まれているエレキ・ギターのリフがこの曲の雰囲気を引っ張っています。
ギター中心のノラの曲というのは珍しく、ちょっとカントリーっぽくもありますが、どのジャンルとも分からない、あくまでもノラ・ジョーンズ・サウンドになっています。

とはいっても歌詞は結構、苦悩のような気持ちが滲んでいて、何かやると何かと躓いたり、不意な出来事が起こったり、空回りしたりしてしまう。
そんな苦痛から抜け出したけど難しいし、誰かに頼りたいという心情が歌われたりしています。

今作は、このアルバムを全作のクリスマス・アルバムに引き続きプロデューサーのリオン・マイケルズとコンセプトを決めずにスタジオでセッションをしながら楽曲をリラックスして作り上げていったようで、どちらの曲も即興のような自然さを持ちながらも、同時に曲のイメージを膨らませながらシンプルながらも演奏やアレンジを練っていった様子が楽曲に滲み出ています。

22歳のデビュー・アルバム当時から個性を確立していたシンガー・ソング・ライターのノラですが、作品を重ねるに連れて歌詞で歌われる心情もそうですが深みが増してきています。
この2曲を聴いた限りは新作はとてもリラックスした明るいムードでゆったり楽しめながらもサウンドや演奏の深みを感じられるアルバムになりそうです。

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