2024年2月 今月のこの逸曲(洋楽編) Part.1
- リリース日:2024年2月1日
2月の逸曲の1曲目は2年1月にリリースされたビリー・ジョエル (Billy Joel)の [Turn the Lights Back On]を紹介します。
ビリーといえば10年近くにわたって長く続けてきたマディソン・スクウェア・ガーデンでの毎月の公演も2024年の7月に通算150回目を最後に終了すると発表しています。
そしてその合間を縫って1月24日にビリー・ジョエルの一夜限りの東京ドーム公演がありました。
私は2月にテイラー・スウィフトのライヴに行く予定だったのでさすがに2万の出費となるライブを1,2月連続は…と金銭的理由で断念しましたが、ビリーは74歳になるのでこれで最後の日本公演の可能性は高そうです。
12度目の来日・通算55日の公演と本当に日本贔屓なアーティストで、本当に日本によく来てくれました。
ビートルズとクイーンとビリー・ジョエルというのは日本人が洋楽を聴いていると今も昔もどこかで必ず出会うアーティスト、バンドだと思います。
それだけ日本人の心の琴線に触れる音楽を作ってきた人達だし、偉大な曲と共に今後も忘れられることはないでしょう。
私にとっても初めて聴いた洋楽アーティストは曲を聴いてもヴィジュアルもカッコいいと思った人達でしたが、本当の意味で洋楽の素晴らしさを教えてくれたのはビリー・ジョエルだったような気がします。
中学生の時に当時の最新アルバムだったイノセント・マンを聴き、それが好きになって次はビリー・ザ・ベストだった記憶があります。
理想の黄金コースで数々の名曲に出会うことが出来ました。
そんなビリーがここに来て18年振りの新曲[Turn the Lights Back On]をリリースしてくれました。
過去にリリースしてきた曲と比べるのは野暮ですが、とてもビリーらしいロマンティックでエモーショナルな曲です。
長らく新曲を出すことはなかったビリーですが、この曲にはなんともいえないアーティストの現役感を感じます。
全盛期と同じという事ではなく、中学生の時に初めて聴いた時と同じ気持ちを与えてくれるビリーの曲であるという感動です。
昨年はビートルズ、ストーンズと大物アーティストが新曲・新作をリリースしましたがそれらとは異なる、自分の知っているいつものビリーがビリー以外には誰も歌えない歌を歌っているという感覚です。
ビートルズは新曲が聴けるだけ素晴らしいことだったし、ストーンズは現役感はそのままで今の音楽に向き合う姿勢が良かったし、ビリーは良い意味でいつものビリー、ファンが感じているビリーをそのままの姿で素晴らしい新曲をリリースしてくれました。
歌詞を見ていくと、
遅くなったけど僕は今ここにいる、
昔はロマンティックだったけと、いつの間にか忘れてしまった
時間は人を盲目にする
暗闇に横たわりながらも今は君がはっきりと見える
再び灯りをつけるにはもう手遅れなのか?
と歌われるこの曲は、ビリーを応援し続けてきたファンへ向けての曲のような気がしてなりません。
この曲はこれからビリーが最新アルバムをリリースする宣言や予告の曲ではありません。(予想が外れて欲しいですが)
ただビリーが待たせてしまったファンへの自身心情を歌っていると同じように、ビリー位の歳になり誰でも抱える気持ちを歌っているようにも思われます。
長い間、気持ちの整理がつかず出来なかった事をもう一度やってみようという、同世代の初老のファンに対するメッセージや応援歌でもあるような、そんな気がします。
この曲は東京ドーム公演前日の1月23日に発表されました。
東京ドームで生で初筆披露されることを期待したファンは多かったと思いますが、セトリを観ると残念ながらやらなかったです。
この曲は歌詞と共に何度か聴いてビリーらしいと思うことができる曲だと思うので、ライヴでやってればライブ後に音源を何度か聴き返し最高の思い出になったかもしれないですが、ここは諸事情もあるかと思うのでしょうがありません。
この曲はビリーにとって結構大事な曲になりそうです。
残りのマジソン・スクウェア・ガーデン公演ではかなり印象的に歌われることが予想されます。
今年のライヴも奇跡でしたがまたさらに奇跡の次の日本公演を待ちつつ、この曲がライヴの重要な場面で歌われることを祈りつつ、今はこの曲をしっかり聴いておきたいと思います。
続いて2024年2月の逸曲(洋楽編) 2曲目に続きます。
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