Revive – ネモフィラ (Nemophila)

Revive-Nemophila
  • 2021年12月15日
  • 個人評価:★★★★★

ナチュラルなクロスオーバー、2021年最高の激ロックです

今回は2021年にリリースされたネモフィラ (Nemophila)のデビュー・アルバムの リヴァイヴを紹介します。

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アーティスト紹介

このブログではあまりハード・ロック/ヘヴィ・メタル(以下、HR/HM)のアルバムを積極的に紹介してませんが、2021年一番の私にとってのHR/HM系のナンバーワン作品がこのネモフィラの[Revive]です。

ネモフィラとは花の名前、Revive は、デビュー・アルバムの名前には不思議ですが「復活する」という意味ですね。

地獄のゆるふわバンドという軽~いキャッチフレーズの嬢メタル・バンドでなんともコミック的なライトな路線を想像させますが、サウンドは本格的です。

結成の経緯は、メイン・ヴォーカルのmayuをフィーチャーするセッション的なユニット結成のために、ドラムのむらたたむを中心にビジュアルとテクニックを兼ね備えた女性スーパーミュージシャンを集め結成され、ユニットからバンドと形成されたようです。
嬢メタル・バンドらしく皆さん綺麗で華があり、youtube動画で人気のドラムのむらたたむや、Aldiousとともに2010年頃から正統派の嬢メタルの礎を作ったMary’s BloodのギターのSAKIと、実力と個性を兼ね備えたミュージシャンをよくここまで集めたなぁと感心するくらいのメンバー構成です。

2019年結成から、このアルバムにも収録されている[OIRAN], [雷霆 -RAITEI-], [DISSENSION]と3枚のシングルのリリース後、発表されたのがこのデビュー・アルバムです。

アルバム・インプレッション

サウンドは80年代からの通じるHR/HMのヘヴィーなギターサウンドのカタルシスに加え、最新メタルの主流の一つであるメロディック・スピード・メタルに、パンクやグランジはもとより、ファンクやダンサブルな要素等の現代のフィルターを通して自然な形でクロスオーバーしています。
そのようなバンドはいくらでもいそうですが、今の若いファンが往来のHR/HMでは物足りない部分を補うミクスチャー感と、往年のHR/HMファンが求める激ギター・サウンドが、聴いてて狂喜乱舞する激ロック・アルバムとなってます。

話はそれますが、私は趣味でジョギングをしているますが、このアルバムを聴きながらだと普段の力の超えるパワーがみなぎり突っ走りたくなります。
それほどロックの持つ人の心をアップさせる力がこのアルバムにはあります。

うだうだ書きましたが簡潔に書くと、HR/HMの持つ原始的な初期衝動と、他ジャンルの音楽と違和感なくミクスチャーし、現在のHR/HMとして完全にアップデートされた作品です。
ミクスチャーと書いてますがあくまでHR/HMであるという芯がブレないところが良いです。

的確で突進するだけではなく、5弦ベースでファンキーなフレーズも挟んでくるリズム隊と、HR/HM然とした獰猛といっても良いギター・リフがカッコよく、ツイン・ギターが織りなすソロパートもしっかり魅力的です。

そしてなんといってもヴォーカルのmayuのクリーン・ヴォイスとシャウトを効果的に使い分け、クリーンヴォイスではしっかりとメロディを歌い女性の持つ華やかさとしなやかさを活かしながらも、獰猛なシャウトではロック特有の狂える要素を増幅しています。
また何といっても持って生まれたロック・ヴォーカリストとして魅力的な声が素晴らしいです。

男性バンドではどうしても野性的で汗臭くなってしまうものが、ヴィジュアルも当然ですが、バンド・メンバーのコーラスも入り、柔らかさとしなやかさを感じされるのも良いです。

たしかにこの手のバンドは仕掛け人がいて、その人達がサウンドメイカーだったりしますが、演奏・キャラクターともにこの5人でしか生み出せないマジックがこのアルバムには宿ってます。

アルバム通して捨て曲一切なし、かつ、バラードやスローナンバーも一切なしという潔さで、初めから終わりまでHR/HMの持つアッパーで高揚感たっぷりの曲が続きます。

しいていえば、5曲目の[GAME OVER]が唯一のバラードやスローナンバーの雰囲気を持ちますが、しっかり演奏はハードであり、ここら辺は、mayuのヴォーカルの表現力の今後を期待させる曲になってます。

捨て曲なしなので全てが名曲といっても良いですが、オープニングのタイトルトラックである1曲目の[Revive]を聴くだけで上で記載したバンドの魅力を感じることができます。

NEMOPHILA / REVIVE [Official Music Video]

また、2022年には、この[Revive]のU.S.盤も全曲リマスタリングでリリースされ、[REVIVE][OIRAN][雷霆-RAITEI-][Change the world][DISSENSION][HYPNOSIS]の6曲がフル英語詞で歌になってます。
聴き慣れてて日本語詞が違和感なく乗っていたオリジナルも良いですが、こちらもアザー・サイドとして面白いです。

日本人アーティストをイギリスやヨーロッパに流通するイギリスのレーベル「JPU Records」からもフィジカルがリリースされているとのことで、このハード路線をキープしながら成長していき、是非とも海外へも羽ばたいていってほしいですね。

この肝のすわり具合なら暫く突っ走てくれると思いますが、たむさんやmayuさんが結婚してお母さんになっていることで、育児に専念とかで活動休止や停滞・メンバー脱退等にならないことを祈ります。
魅力的な嬢メタル・バンドにはそういう事が結構あるのでそこが一番心配です…

参考サイト

おもしろい感性と文面でこのアルバムの紹介されている”俺の感性”が良かったですね。
他の記事も読んでみたいと思います。

大袈裟じゃなしに「ベビメタ以降」のラウドミュージックの現在地を示す革新的な最重要アルバムの一つだと思う。少なくとも「いま最もライブが観たいバンド」なのは確かです。

NEMOPHILA – REVIVE | Welcome To My ”俺の感性”

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