ウェンズデイ (Wednesday) 初来日公演

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  • 会場: 渋谷クラブクアトロ (SHIBUYA CLUB QUATTRO)
  • 公演日時:2024年3月13日(水) 18:30開場, 19:30開演

はじめに・・・

アメリカはノースカロライナ州アッシュビル出身のインディ・ロック・バンド Wednesday (ウェンズデイ)のライブに行ってきました。

2023年にリリースした3枚目のアルバム[Rat Saw God]が各音楽メディアで高評価で、Pitchforkでは10点満点中8.8点をマークし2023年年間アルバムの4位にランクインしたり、エンタメ系レビューサイトのMetacriticでは8.7点と辛口サイトでも評判のバンドです。

カントリーmeetsシューゲイザーという音楽性が気になって聴いてたインディバンドです。
どこかカントリーとシューゲイザーどっちが主なのかわからないところや、混沌さとウィアードを持ち合わせて、和やかのカントリーやポップかと思ったら荒れ狂い回りの曲もあるというところも好きです。

実は、「Wednesdayが来る! 行くぞ! 」と来日決定時から意気込んでこの日を待ち望んでいたという訳ではなく、当日は仕事の都合で渋谷近辺に行く予定があり、当日券あれば行くか、なければタワレコ見学で、ということで渋谷で下車しました。
直前までぴあやe+でチケットが販売されていたので、当日券で観れるだろうと安易に考えてはいました。

そして17時半にクアトロに到着。

フロアーは解放されていて開場前の17:30過ぎに無事当日券を購入。わざわざ足を運んだのでここはやっぱり安堵。

クアトロは久々に来ました。
10年程前で、確かデビュー当時の高橋優だったかな。
今はGU(ジーユー)の4階にあります。
Wikiによると収容人数750人だそうです。

入場はスムーズでしたがフロアーは結構満席。
ライブ開始前にはステージが見えない後方の柱の後ろ以外は人がびっしりだったと思います。
無理に詰めればあと20人位は入るかと思いますがほぼソールドアウトと行って良いでしょう。

ファン層は20代から40代程の男性中心で、私もそうですが話題のインディバンドをフラッと観に来たといった人達でした。外人客も1割程来ていて、こちらも男性中心に来てました。

ライヴ・インプレッション

ほぼ定刻の19:30にライヴがスタート。
まずはオープニングアクトのMJ Lendermanのステージです。
MJ LendermanはWednesdayのギタリストのです。

ここも観にきた理由の一つで、メインのバンドのギタリストのライヴが前座で見れるなんてまさに一石二鳥の美味しいイベントです。
ベースもWednesdayのメンバーのEthanが担当です。

ライブはギター中心のブルース風味のオルタナカントリーで、時折、シューゲイズのノイジーさが入り乱れるという感じでした。それをひっくるめて一言アメリカン・ロックと言える演奏です。

事前にソロ作品を聴くことができなかったのと、途中で立っているのが辛く感じましたが、苦虫を噛むように情感を込めて歌うLendermanの歌は正直上手いとは言えないですが良い味がありました。
バンドメンバーもノリノリで良いグルーヴを出してました。

アメリカの場末のインティロックライヴの雰囲気をそのまま東京に持ってきたような”風”を感じさせてくれました。
普段着でフラッとステージに上がってきたラフさと人懐っこいノリを堪能できたました。

MJ Lendermanのライヴは意外と長く45分程演奏してくれました。

そして15分程のブレイクを挟み本編のWednesday。
MJ Lendermanの時と同様にメンバーは普段着でフラッとステージに現れましたがやはり空気が違う。
ピリッと張り詰めたものを感じました。

1曲目は[Ghost of a Dog]
この曲はWednesday版を何度か聴いてから気づいたのですが、オリジナルのEdie Brickell & New Bohemians版も聴いていたんです。1990年のリリース当初アメリカン・ロックファンにはそこそこ話題となったバンドと曲です。
清廉なアコースティックソングを穏やかだけど歪んだギターリフでWednesday流にした曲。
それでも何故かオリジナルの優しい雰囲気と情緒性は持ったままよりインディサイドに傾けた不思議な曲です。

次は目下の新作[Rat Saw God]からWednesdayが来た!と思わせてくれるグランジーかつパンキッシュかつメロディックな[Hot Rotten Grass Smell]になだれ込みます。

クアトロ特有なのか、バンドのサウンドメイクかわかりませんが、ライヴを通してベースの低音がやたらとズンズン足元から響いてくる感じがある意味心地よかったです。

ヴォーカルのカーリーの「カントリーは好きかい?」という言葉から始まったオルタナカントリーチックポップな[Chosen to Deserve][Quarry]のような曲が良いアクセントになっています。
未発表の新曲も3曲程披露してくれました。

ライヴ進行はいつも通りのライヴをやるだけといった感じで、日本に来たからと行って特に特別なことはせず自分達のロックをひたすらやるだけといった潔さ。
観客とのコミュニケーションも1割程いた外人観客とのコミュニケーションをし、MCも短めに早口で捲し立てるといった感じ。
時折、「コンバンワ」とか日本語を交えてはいましたが。
ただ長々としたMCやピースなトークもなく、あくまでサウンドと曲勝負という感じでした。

昨年の4月からみっちりアメリカ中心にライヴを重ねて曲も演奏もかなりタイトで練り上げられていて音源で聴くより数段パワフルでした。

最後は彼らのライヴのラスト定番曲となっている[Bull Believer]では最後に轟音を撒き散らし、ヴォーカルのカーリーがシャウトしまくります。
このラストが圧巻で明らかに音源とはまた違った魅力があり、体の底から声を張り上げる全身全霊の荒れ狂いがクアトロ全体に響き渡りました。
轟音に紛れて私も大声も出しまくりストレス発散出来て楽しかったかな。

メインのWednesdayは賞味1時間強といった短めのライヴでしたが、それでもインディロックの王道ながらも、噂通りの轟音シューゲイザー有り、のどかなカントリー有り、ポップソング有り、決して明るいロックではないけどどんより陰鬱にならないWednesdayらしいラフで飾らない魅力がしっかり伝わるライヴでした。

セットリスト

セトリは自信ないですが下記でした。

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